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VW 「up!」のすべて(大特集)

■フォルクスワーゲン「up!」(アップ)のすべて■   徹底特集 “永久保存版”

1ヵ月、距離にして2000キロ以上の長期テストを「フォルクスワーゲングループジャパン株式会社」ご協力の元、2台「up!」(アップ)で敢行。「up!」(アップ)の魅力を車両細部まで徹底撮影し“ウェブで最も詳しい”フォルクスワーゲン「up!」(アップ)のすべてをここにお届けする。

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up!(アップ)のテストは、市街地、山坂道、豪雨の高速道路、最高速度テスト、東京⇔京都間の長距離走行など、ありとあらゆる路面状況で敢行した。また、エクステリアでは、普段は見ることが出来ない車体底部にまで、潜り込み、徹底撮影、up!(アップ)のライバル車両との比較など“ウェブでは最も詳しい”フォルクスワーゲンup!(アップ)の魅力をここに集結。

■エクステリア

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トルネードレッドの「higi up!」(ハイアップ)受注生産の電動パノラマスライディングルーフを装備。ブラックのバンパーアクセント、リアのガラスパネルなど、レッド&ブラックの調和はセンスが光るもの。「higi up!」(ハイアップ)は、4ドア、15インチアルミホイール、クルーズコントロール、パークディスタンスコントロール、ダッシュパッドなどを装備する。

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キャンディホワイトの「higi up!」(ハイアップ)。「久保田利伸」氏のテレビCMの影響も大きく男性に人気のカラーである。ブラックのバンパーアクセント、リアのブラックガラスパネルと対極のホワイトはディテールをはっきり浮き立たせる。全長3545×全幅1650×全高1495mm、車両重量920kg、ホイールベース2420mm。トレッド前1415mm、後1410mm。

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「move up!」(ムーブアップ)にしか設定のない2ドアは、サイドデザインが大きく異なる。上記の「higi up!」(ハイアップ)の4ドアと比べて欲しい。

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2ドアは、C ピラーに向って上昇するデザインは、なかなかアグレッシヴ。是非、「higi up!」(ハイアップ)にも、スポーツ仕様として、2ドアモデルを販売して欲しい。

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上記は、「up!」(アップ)の発売前に報道関係者試乗会で乗った「move up!」(ムーブアップ)。ナイトブルーメタリックは、ブラックのバンパーアクセント、リアのガラスパネルなどは浮き立たないが、落ち着いた雰囲気は味わえる。2ドアは「move up!」(ムーブアップ)のみ。エンジンや、燃費は「higi up」と同じであるが、車体重量のみ20kg軽い。タイヤサイズは口径、サイズも落とされ165/70R14を採用。これにスチールホイール+フルホイールキャップが組み合わされる。

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リアハッチはガラスを採用している。ブラックガラスため指紋、ホコリが目立つため、こまめに汚れを除去する必要性がある。左側には「up!」(アップ)のエンブレムが貼られる。

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微笑むような表情を見せるバンパーは遊び心一杯。“新しいフォルクスワーゲン車のデザイン”と言われるほど、従来のモデルとは一線を画す。ドイツ「フォルクスワーゲングループAG」デザイン責任者「ワルターデシルヴァ」氏のこのクルマに掛ける意図が感じられる。

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小さくても“ドイツ車品質”バンパー下部には、ブラックの空力パーツが装備される。意外な程、路面とのクリアランスが少ないので、フロントからの駐車の際、車輪止めには注意が必要だ。(撮影のため、車体底部に潜り込むには、大変だった。)

■細部には世界の一流パーツが隠れている■

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「higi up!」(ハイアップ)専用20本スポークのアルミホイールは、ドイツ「ロナール」社を採用。

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フロントキャリパーは、容量の大きなドイツ「Ate」社製フローティングキャリパー。リアはドラム(リーディングトレーディング)を採用する。

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1Lクラスとは思えない大口径&厚みのある送風式ディスク(ベンチレーテッドディスク)を採用し、このクルマの限界性能からでも、エンジンパワーの何倍ものブレーキ制動能力を発揮する。

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運転席側ブレーキキャリパー(ホイール裏から撮影)

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助手席側ブレーキキャリパー(ホイール裏から撮影)

写真は、フロントブレーキキャリパーをピストン側より撮影。「フォルクスワーゲン」、「アウディ」の刻印と107年の歴史を持つドイツのブレーキ総合メーカー「Ate」(アーテ)社の刻印が見える。裏面からディスクをピストンで押し付け、その力をピンで伝達し表側で押さえつけるもの。「up!」(アップ)を取り上げた紙媒体、ウェブ媒体でも、ここまで見せるのは、当サイトのみであると自負している。

Ate」は、1906年にドイツ「シュツットガルト」で創業したブレーキシステムの専門メーカー。欧州市場を中心に世界20カ所以上の工場ラインを所有。1日にキャリパ11万、ブレーキホース13万、ABSシステム3万ユニットを生産する。

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制動性能が高い分、同クラスの国産車に比べ、ブレーキパッドの研磨粉の発生が多く、約100キロの走行で上記の写真ほど汚れが付着する。

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「higi up!」(ハイアップ)の20本スポークホイールは洗車の際には、相当の骨の折れる作業になる事は、今後オーナになる方に為に伝えておこう。

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フェンダー内には、同社の上級車両のようなカーペット仕上げが施されていないため、タイヤが跳ね上げた小石がフェンダー内に当たる音がやや目立つ。

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「higi up!」(ハイアップ)に装備されるタイヤは、ハイスピードクルージングにも対応したドイツ「コンチネンタル」社の「コンタクト2」。

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「move up!」(ムーブアップ)が165/70R14に対し、「higi up!」(ハイアップ)では、185/55R15。

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左右非対称のトレッドパターンを採用した同タイヤ。「up!」(アップ)には、十分過ぎるものだ。

■サスペンションにも世界の名品が使われている■

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フロントのショックアブソーバーには、118年の歴史を持つドイツ「SACHS」社製を採用。同社は、モータースポーツの最高峰「F-1」でも各社にサスペンション、クラッチを供給する名門ブランド。

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リアのショップアブソーバー、スプリングには、1918年アメリカミシガン州で生まれた「MONROE」(モンロー)社製が純正装備されている。こちらも、インディをはじめ、多くのモータースポーツで鍛え上げられた名門ブランドである。

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通常では見えないエキゾーストエンド。静粛性は極めて高い。

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触媒やタイコの部位にも、車体に熱の伝わりを防止するアルミパネルがくまなく貼られている。「up!」(アップ)の車両底部は、ほぼフラットで、高速走行時の空力特性を考慮した造りとなっている。cd値は、0.32と優秀な数値。ブレーキ、サスペンションをはじめ、車両に潜り込み撮影するのは、相当大変であったが、このクルマの並々なら車両開発の意気込みを感じることが出来た。

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オイルパンには、車両製造会社、その所在地=「フォルクスワーゲンAG」、「ジャーマニー」の刻印。

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「up!」(アップ)の為に開発されたシングルクラッチタイプのトランスミッション「ASG」。「SQ100」型と呼ばれるコンパクトなこのシステムは、単体重量が30kgしかない。製造は、トランスミッションの大手であるドイツ「ZF」社を母体に持つ「SACHS」社。

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FM/AM受信用アンテナは、古き良き時代のドイツ車を髣髴とさせるロングのロッドタイプ。受信感度は、都心部も含め、正直あまり好ましくなかった。

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クラス初となった「シティエマージェンシーブレーキ」(低速域追突回避、軽減ブレーキ)のレーザーセンサーは、フロントウインドー中央上部に装備される。さすがに前方に停車するクルマで実践する勇気はなかったが、メーカーの用意した体験用バルーンでは、ギリギリまで人の判断に任せ、最終的に急減速、停止を行った。時速5km/h~30km/hで作動する。

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高速域でも、風切り音を意識しないほど空力特性に考慮したサイドミラーは、コンパクトなボディには、大型で、死角は最小限。ミラーには、ターンシグナルが内蔵されない唯一のフォルクスワーゲン車である。

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給油口の開閉は、センターロックには連動しておらず、キャップのロックはエンジン始動キーで行う。

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給油の際には、キーホールからキーを抜き取り、反時計回しに捻るとロックが解除される。

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ハイオク指定で、タンク容量は35リッターとミニアムであるが、燃費性能に長けているため、十分。セルフ式スタンドでの給油の場合、度々給油がストップしてしまう事がある。コツはあまり奥まで給油ノズルを挿入しないでおけば、問題ない。

■灯火類解説■

現在、「up!」(アップ)には、バイキセノンランプの設定はない。しかし、優れたリフレクターのお陰で、ハロゲンでも十分な視認性を確保している。バイキセノンランプに慣れた目でも、暗いと感じる事は無い。

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H4式ロービーム点灯。(ポジション&ターンシグナル)

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H4式ハイビーム点灯。(ポジション&ターンシグナル)

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H4式ハイビーム点灯。(ポジション&ターンシグナル)+H7式フォグランプ点灯。(フォグランプの設定は、「higi up!」のみ。)

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ヘッドライトユニットは、ドイツ灯火類の名門「ヘラ」社が製造を担当している。

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テールランプ未点灯。(エンジン停止状態)

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テールランプ点灯。

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テールランプ+ブレーキランプ点灯。(ブレーキランプは上部が独立式で点灯。)

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テールランプ、ブレーキランプ、バックランプ点灯(内側下部が点灯する。)

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テールランプ、ブレーキランプ、バックランプ、ターンシグナル点灯。(内側上部が点滅する。)

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左右対称ではあるが、運転席側には、バックフォグランプ装備。

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ルーフ上部中央には、ハイマウントストップランプが装備される。

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ライセンスランプは、T-10型のシングル球でハロゲン式。

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闇夜での撮影であるが、灯火類は、存在感のあるデザインである。

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サイドターンシグナルは、フェンダーに設置される。現行のフォルクスワーゲン車では、「up!」が唯一である。シルバーアクセントが、オシャレだ。

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LEDに比べ、照射範囲の広いハロゲン球。シルバーのリフレクターと相まって視認性は◎。

■エンジン解説■

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エンジンルームオープナーは、運転席側ではなく、助手席側足元のレバーを引く。

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車内のオープナーを引くとボンネットのロックが解除される。赤のレバーを押し上げれば、エンジンルームにアクセスできる。

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ボンネットの面積が小さいので、軽く持ち上げられる。つっかえ棒は、ボンネット側にセットされる。油圧ダンパーは不要だ。

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フェンダー側のホールにつっかえ棒を挿入すれば固定完了。

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「up!」(アップ)のために新開発されたMPIユニット。直列3気筒DOHC12バルブ999ccは、最高出力75ps(55kW)/6200rpm、最大トルク9.7kg・m(95N・m)/3000~4300rpmを発生。JC08モード燃費は、23.1km/リットルとフォルクスワーゲン車では、最高の省燃費性を誇る。

参考までに記載するが、「up!」(アップ)登場前では、最もコンパクトであった「LUPO」(ルポ)では、直列4気筒DOHC1389cc、最高出力75ps(55kW)/5000rpm、最大トルク12.8kg・m(126N・m)/3800rpm。車両重量1000kg。10・15モード燃費は、14.8km/リットル。

比較すると、排気量の差から、トルクは圧倒的に「LUPO」(ルポ)に軍配が上がるが、最高出力は同一。軽量のボディ、と、シングルクラッチ「ASG」の組み合わせにより、加速性能は「up!」(アップ)が上回る。また、省燃費性能は圧倒的だ。

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エキゾーストマニホールド(排気管)は、3本。このエンジンが3気筒である証である。

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バッテリーは、ドイツ「BOSCH」社製を搭載。国産のリッターカーと比較した場合、大容量のものを装備している。また、保温用のカバーが周囲に巻かれている。

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エンジン冷却用のLLC リザーバータンクは、小ぶり。メンテナンス性にも長ける。

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エンジンオイルの量、汚れをチェックするレベルゲージは、ストレートタイプ。

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エンジンオイル注入口。異物混入を防止するストッパーを装備。自らの手でオイル交換を敢行するユーザーは、ゆっくり注入していただきたい。

■「up!」のライバルは、ずばりルノー「トゥインゴ」!?■

「up!」(アップ)のライバル車種は一体何か?と色々考えてみた。コンパクトで経済性に長け、実用性を有するクルマ。そして、走る楽しみも備えている。そんな時、筆者が所有するルノー「トゥインゴ」(06C3G)の姿が思い浮かんだ。では、実際に並べて比較。

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存在感のある大型のヘッドライトに微笑むようなバンパー形状の「up!」(アップ)と、半月状のヘッドランプがニンマリ系の初代ルノー「トゥインゴ」(日本上陸第一号車)。やはり、並べればコンセプトやディメンションは、まさにライバルである。

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ハッチバック形状のリアエクステリア。タブレット端末のようなガラスハッチの「up!」(アップ)は、実に個性的。「トゥインゴ」はキュートだ。全長3425mm×全幅1630mm、車両重量860kg(トゥインゴ)、全長3545mm×全幅1650mm、車両重量920kg(up!)とエクステリアサイズもほぼ同一。

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「トゥインゴ」が全高1415mm、ホイールベースは2345mm。トレッド前1420、後1375mm。「up!」(アップ)が、全高1495mm。ホイールベース2420mm。トレッド前1415mm、後1410mm。

■2代目「トゥインゴ」とも比較してみた■

知人が乗る2世代目ルノー「トゥインゴ」(ND4F)も引っ張り出してみた。カラーもレッドということで、比較には最適な車両。

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2世代目「トゥインゴ」はヘッドライトが、マルチリフレクター式の一体型となり、パンパーもボディ同色に。並べてみれば、確かに「up!」(アップ)のライバルは間違いなくルノー「トゥインゴ」だ。全長3600mm×全幅1655mm×全高1470mm。(2世代トゥインゴ)全長3545mm×全幅1650mm×全高1495mm。(up!)とさらにディメンションは、そっくりである。

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バンパーがボディ同色となったことで高級感を備えた2世代目「トゥインゴ」(奥)とブラックとレッドのコントラストが個性的な「up!」(アップ)。車体重量980kg、ホイールベース2365mm、トレッド前1415、後1400mmの「トゥインゴ」に対し、車体重量920kg、ホイールベース2420mm。トレッド前1415mm、後1410mmの「up!」とこれまたほぼ同一のディメンション。

■インテリアチェック■

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「up!」アップは最も小さなフォルクスワーゲンであるが、インテリアの質感は、同社の常に漏れず高い質感を誇る。また、ナイトイルミネーションも細部に渡り透過照明が灯り、美しい。

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上記がトルネードレッド、下記がキャンディホワイトの「higi up!」(ハイアップ)のフロントシート。600キロの連続走行でも、疲れ知らずだ。ボディによってシートカラーも変更され、前者が、グレー&サルサレッド、後者が、ブラック&アンスラサイト。

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リアシートもボディカラーによってコーディネイトされ、前席同様のカラーリングが施されている。全長3545mmのコンパクトボディであるが、大人が4人快適にくつろげる空間を有する。

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ラゲッジルームは、通常時でも、251リットルの容量を持つ。

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フロア下にも大容量のカーゴフロアを採用しており、2段階式構造式。

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リアシートの両サイドには、可倒式のレバーがあり、引き上げるだけでシートが倒せる。

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60:40の分割可倒式を採用。積載物や乗車人数によってアレンジ可能。

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両側のシートを倒すと、951リットルという奥行きのある広大なスペースが出現する。

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「high up!」(ハイアップ)には、ダッシュパッドが装備され、個性的なインテリアを演出。写真はキャンディホワイトであるが、内装はシルバーのダッシュパッドだ。

■カーナビゲーションはメモリタイプの「MP33」■

カーナビゲーションは全車オプション設定。

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トルネードレッドの場合、赤のシリコンカバーによりインテリアの調和を図る。

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キャンディホワイトの場合は、ホワイトのシリコンカバー。(カバーは全色別売り)

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「現在地」のホームボタンは、「up!」のアクセントが貼られ、押しやすい。

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ロジックは明確で、各項目がごらんの画面で大きく表示される。

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目的地設定画面。多岐の方法で目的地を割り出せる。

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検索には、直接文字入力が可能。携帯入力方式と、あかさたな入力から選べる。

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背面の固定台座にも「up!」(アップ)のロゴが刻印されており、ガラス越しからもアクセントとなる。メモリーナビという事もあり、音声案内に交差点名を読み上げなかったり、長いトンネルから出ると、ルートから外れたりする事も度々あったが、一般にドライブをするには、十分過ぎる性能で、解像度の高い4.8型液晶と、明確なロジックで使いやすいものであった。ベースとなったナビゲーションは、見る方がみれば一目瞭然であるが、「up!」(アップ)仕様に仕上がっている。

■装備類解説■

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「up!」(アップ)では、全車ダイアルによるロジックの空調を採用。(3連ダイアルは、左から、温度調整、風量、風向き、その下のレバーは、内気/外気の切り替えレバーだ。)電子式のスイッチが多い中、走行中のブラインドタッチは、圧倒的にダイアルの方が操作しやすい。ピアノ調のパネルも高級感があり、質感も上々。また、「higi up!」(ハイアップ)には、運転席、助手席に座面を暖めるシートヒーターを装備。ファブリック素材なので、非常に温かい。(温度は2段階調整可)

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ナイトイルミネーションでは、空調、オーディオ共にレッド&ホワイトの透過照明が灯り、フォルクスワーゲンの上級車種となんら遜色がない。

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純正カーオーディオは、「RCD215」と呼ばれる。FM/AMラジオのほか、CD、CD-R、MP3保存ファイル、ポータブルオーディオ入力用のAUX端子を備える。USB端子は持たないが、上記のように接続すれば、十分満足できる音質で途切れのない音楽を楽しめる。

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ダッシュボード左右には、高音用の「ツイーター」が装備される。

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ドアパネルには、低音用のウーファーが装備される。後席にはスピーカ設定はない。

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完全な円形状をした空調の吹き出し口。内部もハニカム形状になっているのもオシャレ。ルーバーは360度回転するタイプで、狙った部位に汲まなく送風が行われる。

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おなじみのヘッドライトスイッチ。時計周り一回でスモール、二回でロービームが点灯する。また、スイッチを一段手前に引くとフロントフォグランプ点灯、二段階でリアフォグランプが点灯する。

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ステアリングポスト左側がウインカーレバー/ハイビーム/パッシング。また、レバー上部には、「higi up!」(ハイアップ)純正のクルーズコントロールスイッチ、先端には、速度調整スイッチが装備。

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ステアリングポスト右側はワイパースイッチ。先端にはメーター内のマルチファンクションインジケーターを切り替えるスイッチと、下部にはデーターリセットボタンが装備。(higi up!)

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光軸調整ダイアルは、比較的見やすい部位に設置される。

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運転席側のスイッチ類。奥がミラー角度調整ダイアル、(格納は手動)そして、センターロック、パワーウインドウスイッチである。4ドアなのに1個しかないのが不思議に感じるかもしれないが、後席は、スライド式を採用している。(後に紹介)この部位に照明が灯らないのはコストの問題か・・・。まあ、手探りで操作可能なので、問題無しとしよう。

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センターコンソール中央には、大容量の小物入れが存在する。また、ETC車載器もこの位置にセットされる。その下は、シングルのドリンクホルダーである。

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ESPのオン/オフスイッチ(ESPとは、車両の横滑りや不安定な挙動を感知すると自動的にエンジン出力、ブレーキ圧などの制御を行う。)また、このクルマにはシガーライターはなく、アクセサリーを使用する際に挿入するための12V蓋付きソケットが装備される。

■新型トランスミッション「ASG」を搭載■

「up!」(アップ)には、このクルマのために同社が開発した新型トランスミッション「ASG」を搭載する。上級車種が採用するデュアルクラッチ「DSG」に対して、こちらはシングルクラッチ。単体重量は30kgと量産トランスミッションでは最も軽量である。フィーリングは限りなくマニュアルトランスミッションに近く、伝達能力、省燃費性に優れている。

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一般的なオートマチックの配列とは異なり、「P」レンジは無い。停車時は、「N」。

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自動変速の「D」とマニュアルの「M」レンジのレバー位置。D⇔Mはレバーを倒す事で即座に切り替わる。スムースに走れるのは、積極的にシーケンシャルMTを操る「M」が最適だ。手前がシフトダウンの「-」、奥がシフトアップの「+」。

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後退の際には、「R」レンジ。レバー位置は右手前となる。

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夜間でも操作しやすいように、レッドの透過照明が灯り、セレクトしたギアには、イエローで反転表示される。コリッとした節度感のある操作感覚は、心地よいものだ。

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リアシート乗員用にシングルのドリンクホルダーがサイドブレーキレバーの間に存在。

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5速「ASG」は、いわば2ペダルマニュアルトランスミッション。クラッチは当然存在しない。

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「up!」(アップ)は、2ドア、4ドアともに、リアガラスは上下に稼動はしない。リアガラスに直接装着されたベンチレーションレバーで外気を導入できる。

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外気導入時。これ以上は開ける事は出来ない。強力なエアーコンディショナーが装備されるので、実用上問題はない。

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車外からみれば、このような様であるが、スタイリッシュである。

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「higi up!」(ハイアップ)の受注生産オプションである電動パノラマスライディングルーフ装着車両は、上記のようなスイッチを装備。ダイアルで5段階にルーフスライドが可能。また、ルームランプも3ウェイ方式を採用し、運転席、助手席にスポットで照射できる。(通常はシングルランプ)

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スライディングルーフを完全に閉じた状態。レッドのボディとの調和が美しい。

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スライド1段目。先端がせり上がり風切り音を防ぐ工夫がなされている。

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スライド3段目。これでも十分開放的なドライブが楽しめる。

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スライド5段目(全開)心地よいオープンエアークルージングが楽しめる。また、エクステリアデザインを崩さず、よりスタイリッシュに変貌する。

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室内温度上昇防止のため、シェードにて日光を遮断できる構造。

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シェードをスライドした状態。紫外線対策にも考慮したUVカットガラスを採用している。

■計器類解説■

メーターもフォルクスワーゲンの他モデルからの流用ではなく、「up!」(アップ)専用に一からデザインされた専用品である。大型のスピードメーターの視認性はバツグン。左には、タコメーター、右には燃料残量計が装備された3連式。製造は、計器の名門ドイツ「MOTOMETER」、「VDO」社が担当。

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エンジン停止時のメーターパネル。

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イグニッションON時のメーターパネル。スピードメーター内には、実に数多くのワーニングランプが内蔵されている。同時にスケール、指針にもLEDによる照明が点灯する。

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エンジン始動時のメーターパネル。日中でも、透過照明が常時点灯し、無段階に照度をコントロール。

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ライトを点けない状態で、周囲が暗くなると、眩しさを防ぐために指針の残して透過照明をダウンさせる。トンネルに入ったり、夜間ヘッドライトを点灯させない場合は、スケールを完全にブラックアウトさせ、ライト点灯を促す仕組み。

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ライト点灯時のナイトイルミネーション。光源はLEDを使用しているので、鮮やかに浮かび上がる。

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左側には、小ぶりのタコメーターを装備している。視認性は意外な程高い。

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タコメーターイルミネーション点灯時。

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中央に大きく設置されたスピードメーターは、視認性重視。200km/hスケールのため、スケールは均等に明記され、上級モデルのようなピッチの変化(実用域でのピッチを大きく取るもの)は持たせていない。

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スピードメーターイルミネーション点灯時。

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約270度という広い指針角を持つ燃料残量計は、残量を詳細に表示可能。満タン時でも指針は、写真の位置で止まる仕様で、振り切れたりはしない。

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燃料残量計イルミネーション点灯時。

■マルチファンクションインジケーター解説

「higi up!」(ハイアップ)には、車両の様々なデーターを読み出せるマルチファンクションインジケーターが装備される。

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各種項目を切り替えるには、ワイパーレバー先端のボタンを順に押していく。

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平均燃費表示。(1,走行日と2,積算が記録される)

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現在の燃料量で走行可能距離表示。

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デジタルスピードメーター表示。

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瞬間燃費表示。(車両停止状態のため未表示)

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時計表示。

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外気温度計表示。

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冷却水温度表示はデジタル式を採用している。スタート直後は20℃であったが、外気温が非常に低い朝などは、冷却水温度は、0℃から5℃刻みで計測可能だ。

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冷却水温度表示25℃。

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冷却水温度表示60℃。

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冷却水温度表示90℃。これ以上上がる事は一度も無かった。

 

■600㌔東京⇔京都間にて長距離テストを敢行!!■

フォルクスワーゲン車の中では、最高燃費を誇る「up!」(アップ)。JC08モード燃費は、23.1km/リットルである。では、筆者自宅前の国道一号線(日本橋起点より52キロpost)をスタートし、東京都多摩地区を経由。東名高速道路「横浜町田インター」からハイウェイに乗り、静岡県御殿場ジャンクションから、新東名に。「三ケ日ジャンクション」から、再度東名高速に合流。愛知県「豊田ジャンクション」から伊勢湾岸道~新名神、滋賀県「草津ジャンクション」で名神高速。京都府の「京都東インター」でハイウェイを降り、国道一号線に合流。終点である祇園の「八坂神社」まで、約600㌔を4時間50分で走破した。

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スタート時点でハイオク満タンに。

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給油口ギリギリまで、ハイオクガソリンを入れたメーターの指針。(スタート0㌔)

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友人の住む東京都多摩地区を経由し、東名高速~新東名をノンストップで走り、「ネオパーサ浜松」で一休み。給油から337㌔の距離に到達した。

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給油スタンド(0㌔)から、337㌔走行し、静岡県浜松市の「ネオパーサ浜松」にて撮影。なんと指針は1目盛りしか消費していないのは驚きである。ここまでの平均燃費は19.6km/Lと良好。

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古都京都の朝の雰囲気を味わいたく、時にはハイスピードでの巡航も行った。ハイスピードでも、路面に貼り付くような安定性と、どっしりしたステアリングは、全長3.5mのコンパクトカーとは思えない程。この辺りは、国産の小型車では真似のできないところで、さすが速度無制限の「アウトバーン」を持つドイツのクルマであると実感。過給器を持たない999ccエンジンだが、追い越し加速も、十分迅速で、5速のままシフトダウンを行わなくても、スピードメーターの指針を滑らかに持ち上げる。

東海圏から関西圏では、運転スタイルが変わり、ハイウェイ上では特に顕著。国産2Lクラスのミニバンに後方から煽られ、パッシングを受けたが、完全に置き去りとまではいかないが、速度が上がるほど、じりじりと引き離すことが可能。最終的には、ミラーから姿が見えなくなった。小さいながらも堂々と、ハイウェイを疾走することが可能で、「up!」(アップ)の持つ潜在能力の高さを実感できた。

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朝の京都に予定時間より早く到着する事が出来た。名神高速「京都東インター」でハイウェイと別れを告げ、通勤時の国道一号線に合流。一定区間では、ハイスピードでの巡航を敢行したが、この時点での平均燃費は21.2km/Lと優れたもの。

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観光客も、まばらの朝の京都駅に到着。関東では雨であったが、好天に恵まれた。

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スタートから596㌔地点。4時間30分、ハイウェイ中心の走行であったが、ドライバーの疲労は驚くほど少ない。一見すると何の変哲もないシートであるが、腰痛になる事もなかった。かえって気分は清清しい。

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京都駅を後にし、鳥丸通七条にある国宝「東本願寺」にて記念写真。ドイツの老舗自動車メーカーと411年の歴史を持つ建造物が意外とマッチする。

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「河原町」の信号を右折し、四条通を走ること5分。「祇園」の信号で停車中。目的地の「八坂神社」が正面に見えてきた。

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目的地「八坂神社」に到着。ここまで5時間弱。相変わらず、ドライバーは笑顔を浮かべる余裕があるほど、疲労度が少なく、大陸的な距離をハイスピードで移動する事を考慮した「up!」(アップ)の総合性能には驚いた。古都は、オフシーズンということで、観光客もまばら。「八坂神社」の正面に横付けしても、他車両の邪魔になる事はなかった。

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さて、スタートから614㌔走行したメーターの指針。なんとまだ半分も残っている。京都市内の通勤渋滞に少々巻き込まれたが、平均燃費は18.9km/Lを記録。確かに「up!」(アップ)の省燃費性能は、フォルクスワーゲン最高であると実証できた。

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朝の「祇園」の風景・・・。日本にも世界に誇れる古都が存在すると改めて嬉しくなった。

 

■ワインディングでは、軽量ボディが武器になる■

キャンディホワイトの「higi up!」(ハイアップ)では、長距離走行を敢行したが、トルネードレッドの「higi up!」(ハイアップ)では、関東近郊の交通量が皆無に等しいワインディングロードで、攻め込んでみた。

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コースは、ステアリングをフルロックまで切り込むようなタイトベントが連続する山坂道。

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1.0LMPIエンジンは、シンプルながらも、各気筒ごとにインジェクターを装備する最新ユニット。3気筒DOHC4バルブは、「up!」(アップ)専用に開発されたもの。このエンジン本体は、70kgと超軽量。エンジンは、奇数気筒の弱点である振動、騒音面を全面に克服し、(一般ではバランサーシャフトを用いる。)バランサーシャフトレスで4気筒ユニットと遜色がない。

「up!」(アップ)のエンジンを始動すると、その静粛性の高さに驚くことだろう。ウォームアップが終わり、回転数が安定すると、エンジンが始動しているのか分からないほどである。しかし、ひとたび、走り出すと一変するのが、このクルマの面白いところで、小排気量&DOHC4バルブと相まって、6700rpmあたりまで、シャープに回り切る。また、3気筒エンジンの常では、エンジンのサウンドを記するものではないが、「up!」(アップ)は、徹底したサウンドチューンがなされ、ラテン系ホットハッチのような抜けの良いサウンドが、キャビンに届き、ドライバーを刺激する要素も持ち合わせている。0-100km/h加速も、手元のクロノグラフでは、10秒少々で到達し、一般的なミニバン、1.8Lクラスのセダンを凌ぐ。そのため、シグナルスタートでは、真っ先に先頭に飛び出す事も容易。たった、75psだが、900kgのボディには、十分過ぎる動力性能である。

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ワインディングでは、楽しめるクルマといえる。最大の武器は軽量なボディによる回頭性の良さとロックtoロック2.5回転というクイックなステアリング、そして、極めてロールの抑え込まれたサスペンション、基本「マニュアル」の新開発トランスミッション「ASG」だ。

急勾配の峠道でも、普通にドライブをするのであれば、非力と感じることは皆無。「ASG」を操り、高回転を保てば、抜けの良いサウンドと共に、グイグイ加速していく。また、大人4人乗車テストをしてみたが、小排気量車にある、もどかしさなどなく、同乗者に、体感的な速さを感じるほど。峠道の下りでは、腕さえあれば、向かうところ敵無し。実体験として、フロントにヘビーな3.5Lエンジンを搭載した国産FRスポーツカーが、アンダーステア丸出しの中、「up!」(アップ)は、涼しい顔をして、追撃。さすがに直線では離されるが、コーナーでの進入速度は、軽さを武器に、まるでミズスマシのように、タイトベントをクリアしていき、道を譲らせる事も可能。小さくてもコーナーで敵を仕留めるこの感じは、まるで「MINI」を髣髴とさせるものだった。

トルクコンバーターを搭載したクルマが多い中、「ASG」は、基本マニュアルトランスミッションのため、減速の際のエンジンブレーキも雲泥の差。シーケンシャル式のレバーを-側に倒せば、即座に強力な加減速を手に入れられる。また、ブレーキも900kgの軽量ボディには十分な容量で、多少攻め込んでも根を上げる事は無い。また、このフィーリングが独自で、現代のクルマにしては、踏力を要する。しかし、踏力に比例して、じわーっと制動が立ち上がるため、コントロールがしやすく、通称「カックンブレーキ」とは対極のものだ。クルマ好きなら、このブレーキフィールに感銘を受けるだろう。

■ぶっちゃけ「up!」って何キロくらい出るの??■

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テストコースでの走行ということで参考まで・・・。「up!」(アップ)のスピードメーターには、200km/hまで表示されているが、150km/hくらいまでは、気が付けば出ているといった感じである。距離さえ許せば、メーターの指針は、190km/hに届き、さらに下り勾配のストレートであれば、その指針は200km/hの最大数値まで、しかと表示した。無論、安定性は、ドイツ車の常である。

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年末、年始にかけて、2台の「higi up!」(ハイアップ)の広報車を借用し、多岐に渡り、テストを敢行した。フォルクスワーゲンならではの経済性、環境性能、そして世界トップレベルの安全性、最新のテクノロジーを小さなボディに凝縮した「up!」。もちろん、ファミリーユースの高い実用性を備えながらも、機敏なレスポンスを生かし、運転する楽しみも忘れてはいない。このようなコンパクトカーを作らせたら、まだまだ日本車には、届かない次元にあることを実感した一台。それが「up!」といえよう。

エクステリアから、車体底部、ブレーキ、サスペンションと細部に渡り解説してきたが、長文にお付き合い頂き、筆者からも感謝致します。

関連記事:「up!」プレス発表会 http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2012-09-18

            「up!」プレス試乗会 http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2012-10-01

VW-715c0-78719.jpgフォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 http://www.volkswagen.co.jp/

 


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