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ルノー「トゥインゴ」徹底研究Vol,2

「トゥインゴ」を知り尽くした男が解説する新旧「トゥインゴ」徹底研究(試乗インプレ)

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初代「トゥインゴ」と15年もの時を過ごしてきたワタクシ。普段の街乗りから、高速800キロ連続走行、そしてつづら折れの峠道、時には走行会でサーキットに遠征。本当に乗りました。(というか今も乗っていますが。)そんなワタクシが、初代トゥインゴ、そして新型の「トゥインゴ」&「トゥインゴGT」の徹底試乗を敢行しました。

■古典的な初代、洗練された新型。GTは、コンパクト時々、弾丸■

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■初代「トゥインゴ」06-03G型インプレ■ 

初代「トゥインゴ」には、ワタクシの所有する直列4気筒OHV、1238cc、C3G型エンジンと、後期モデルが搭載した、直列4気筒SOHC、1148cc、D7F型エンジンがあります。前者のOHV、1238ccエンジンですが、基本設計は40年も前。ルノー4(キャトル)に積まれていたものと基本的には同じものであります。最高出力52ps(38kW)/5300rpm、最大トルク9.1kg・m(89.2N・m)/2800rpmと数字だけ見れば、走行フィールを語るまでもないように思われますが、このエンジン、実用域でのトルクがあり、860kgの軽量な車体重量と相まって、意外なほど活発に走らせてくれます。1速は、軽トラのようなギア比で、すぐに吹け、速度も伸びませんが、沢山の荷物や「トゥインゴ」=“ツインでゴー”という車名どおり、4人満載乗車も考慮しているといえます。通常タコメーターの装備がないこの初代ですが、ワタクシのクルマにはデン!と正面に鎮座しております。床が抜けるほどアクセルを踏みつけると、決してスムースとは言いがたいのですが、とりあえず6000rpm+辺りまでは回ります。しかし、その領域まで、回す事はガソリンの無駄。4000rpmあたりでシフトをしていけば、十分交通の流れもリードできます。また、おいしいのは3速。一桁の速度域から、120キロ辺りまで使え、回転とトルクのツボを抑えれば、高速道路でも機敏な追い越し加速が可能。噛めば噛むほどおいしいエンジンといえます。また、小さいながらもホイールベースが長く、足回りの剛性も高いため、直進安定性は、想像以上。ステアリングに軽く手を添えているだけで、矢のように突き進みます。サスペンションは、フロント「マクファーソンストラット」、リア「トレーリングアーム」。高速域では、ピッチングも抑えられ、快適といえます。ちなみに、平坦路での最高速度は、カタログ上152km/h。ワタクシのクルマはイジッてますので、170km/h強(GPS測定)といったところです。

山道の登坂などでは、やはり非力さをいがめません・・・。登坂車線を優しい気持ちでトコトコと走るのがこのクルマには向いています。しかし、コーナーは意外な程楽しい。はたから見ると、ひっくり返りそうな程のロールを許しますが、タイヤは決して路面を離しません。手ごたえのあるステアリングを握り、コーナーをクリアしていくと、自然と気持ちが高ぶります。(非力なクルマを速く走らせる快楽とでも言いましょうか・・・。)特に「トーヨータイヤターンパイク」などの下りでは、癖さえ掴めば、このクルマの倍以上の排気量を持つやる気満々のクルマでも、道を譲らせた事は、数え切れません。このモデルは、フレンチベーシック濃度は満点ですね。

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■現行「トゥインゴ」ABA-ND4F型インプレ■

14年目にフルモデルチェンジをした「トゥインゴ」は、ワタクシにとっては、世界で最も気になるクルマだった。2年前のプレス向け試乗会では、“これでもか”というほど細部に渡り観察し、周囲から変な目で見られたほど。それはそうですよ、今の時代14年間も愛されたクルマは稀ですから・・・。

980kgの軽量ボディに75psの組み合わせは十分に速い。「クイックシフト5」と呼ばれる2ペタルMTは、シフト時に段つき感や、失速感も否定できませんが、初代のクラッチレスMT「イージー」に比べてば、月とスッポン。変速の際にスロットルを少しだけ戻すという感覚さえ身に付ければ、MT同様、ロスのない活発な加速が手に入る。エンジンは、動き出しから非常に軽やか。吹け上がりも軽く、初代のOHVがまるで「蒸気機関車」のようにさえ感じるほど。自動変速モードのAもありますが、積極的にシーケンシャルの+、-レバーを倒した方が、このクルマらしい。

高速道路での安定性は初代でも定評がありましたが、たっぷりとしたストロークを持つサスペンションがしなやかに動き、段差でもバシッ!と一発で衝撃を飲み込む。そのためフラット感はピカイチ。“形だけの国産高級セダン”などより、巡航性は高く、どこまでも走っていけるような安楽感がこのサイズで味わえるのは、さすがルノーだと思った。100km/hからの追い越し加速も滑らかで、巡航していた5速から、-方向にレバーを2回ほど倒せば、速度を無理なく伸ばす。最高速度は170km/hといったところであるが、普通に走るなら十分なパワーといえる。

山道での試乗は短時間でしたが、初代のような過大なロールは、比較にはならないほど抑えられている。それでいて跳ねるようなセッティングはしておらず、粘っこくタイヤが路面を捉えながら周回していくあの感じは、紛れもなく「トゥインゴ」のそれを踏襲している。

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■現行「トゥインゴGT」ABA-ND4FT型インプレ■

「トゥインゴGT」には、距離にして、1000キロにも及ぶ走行テストが敢行できた。(もうおなか一杯という位に・・・。)結論から言えば、このクルマは、お財布が許せば契約書にサインをしたいくらいに気に入った。(こんな事を書いたら愛車のピンク@トゥインゴが機嫌を崩しそう。)総合的に完成度が高いからである。(走行は高速道路がメイン)

ところで、何度も書きたくなるのが、ワカモノのクルマ離れ。そう、MT車を運転したことがない人、もしくは、MT免許を取ったものの乗ったことがないという割合がワカモノ層に多いのだ。MT車の特性を理解した人間がAT車を乗るのと、AT車しか乗らないのでは、運転技術も大幅に変わってくる。確かに昨今のワカモノが好む真四角のミニバン+コラムシフトのATとくれば、クルマの加減速はアクセルとブレーキ。直線で飛ばし、コーナーでは、“どアンダー”。自分が若い時は、MT車こそクルマの醍醐味と思っていたものなのに・・・。まあ、そんなワカモノには、5MTのみ設定の「トゥインゴGT」は興味の対象外なのかもしれないが・・・。

おじさんのグチはこの辺にして、早速走ってみよう。足元にはペタルが3つ。「クルマの運転に左足が必要であること」を忘れかけている人が多いみたいだが、左足でクラッチを踏み込む。コンパクトカーの割には、そこそこの踏み応えがある。ストロークは大きいが“コクッ”と確実なシフトレバーを一速に入れ、アイドリングのままクラッチペタルを浮かすと、1149ccとは思えないトルクで、スルスルと動き出す。街中では、頻繁に繰り返す発進も容易。実用域のトルクもたっぷりなため、“久しぶりにMT車”という人でも苦はない。また3000rpmも回せば十分。このクルマがターボ車である事は、気が付かないかも知れない。しかし・・・。

「中央自動車道」を「八王子IC」から本線に合流し、2速で全開加速を試みる。ターボの存在が分からないフレキシブルな特性かと思いきや、4500rpmを超えた瞬間、首が後ろに仰け反った。そう、2速、3速、4速で「オーバーブースト」機能が働き、「D4F」+ターボエンジンは最大限パワーを前輪に伝える。二次曲線的なトルク特性がなんとも面白い。 「中央自動車道」を走ったことがある人なら、暗黙のルールがあることをご存知だろうか?高井戸~八王子の都内区間では、大型トラックや軽自動車が我が者顔で追い越し車線をキープなのだが、(東名高速は全線かも?)「八王子IC」の先で、関東平野に別れを告げ、「小仏トンネル」に入る辺りから、遅いクルマは、自ら走行車線に戻る。なぜなら、山梨県大月市の笹子トンネルまで、連続10%の急勾配と400Rのカーブが連続するからである。特に「談合坂SA」付近では、非力なクルマでは、アクセル全開でも法定速度を割るほど。通称“エンジン破りの坂”なのだ。さて、「トゥインゴGT」は、「中央自動車道」では、弾丸と化した。4速ホールドでも、軽くスロットルを開けると、勾配などまるでお構いなし。喘ぐクルマを尻目に猛進するのだ。ハイスピードで巡航をしていくと、前方にスズキ「スイフトスポーツ」にチタンマフラー、「スズキスポーツ」のリアスポイラーで武装した“強敵”が出現。ワタクシも“大人の良識を守った範囲”で接近すると、このクルマを知ってか、知らずか相手のドライバーに火が付いた[どんっ(衝撃)]「ウォン!」とダブルクラッチで回転を合わせシフトダウン。(おっ、やるな。)快音を響かせている「スイフトスポーツ」は、ワタクシ自身も好きな国産車。さて、ランデブーと行くか。1××を過ぎた辺りから、相手の伸びが鈍くなっていくのがわかった。「トゥインゴGT」は過給領域に入っているので、スロットルを戻さないと「スイフトスポーツ」のヒップを突付いてしまう。うん、力量はこちらが上回っているのは明白だった。登坂車線のある左側から抜きに掛かるのも大人気ないので、ある程度の車間を保ったまま、追走。相手のドライバーの目線をミラー越しに感じる。あっという間に2台は全長4キロ程の「笹子トンネル」に吸い込まれた。ここは平坦の直線。「スイフトスポーツ」のドライバーは、チタンマフラーから快音を壁面に響かせ、「トゥインゴGT」から全開で逃げる。遅いクルマがいると、パッシングや右ウインカーを出すほど、アツくなっているご様子。こちらは、手ごたえのあるステアリングに軽く手を沿え、一定の距離の保ったまま。相手にとっては一向に引き離せない苛立ちが伝わってくるようだ。速度は口ではいえないが、相手はもうこれ以上伸びないらしい。「トゥインゴGT」のデジタルメーターはまだまだ上昇を続ける。「笹子トンネル」を出ると、一気に甲府盆地へと下る。しかも、右へ左へとくねりながら・・・。さすがにこれ以上追撃して事故を誘発してはマズイと思った時、「スイフトスポーツ」は観念して道を譲った。一応、このクルマの雄姿?を見せるため、一度抜き去り、速やかに法定速度へと引き戻した。相手も大人だ。80Km/hで走行するワタクシに後方より付いてくる。そして、一度前に出ると、「釈迦堂PA」手前で手を上げ、入るように促してきた。それに従い、黄色の「スイフトスポーツ」の横にクルマを停めた。(ターボを使い過ぎたのでしばらく冷却・・・)クルマから降りてきた男性は笑顔だった。開口一番に「トゥインゴ速過ぎですね~。あなたの腕も只者ではないでしょう。(一応プロですから)」彼は、偶然にもワタクシと同じ年齢。やはりワカモノでこんな走りができる訳がないよな・・・。そして、缶コーヒーを片手にホットハッチ談義。彼も「スイフトでは、そろそろ年齢的に恥ずかしい。次回は欧州車のホットハッチを欲しいと思っていた。」と語った。確かに、「トゥインゴGT」は、オジサンが乗っても恥ずかしくないデザイン性の高さを持っている。その後、一時間ほど話し込み、ワタクシは「甲府昭和IC」で彼と別れを告げた。まだまだ、「トゥインゴGT」の魅力を書きたいが、そろそろ止めておこう…。

■エンジンは大幅な進化を遂げたが・・・。■

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↑初代が積む「C3G」型。水冷直列4気筒OHV1238cc。 最高出力52ps(38kW)/5300rpm、最大トルク9.1kg・m(89.2N・m)/2800rpm。シングルモノポイントインジェクションを採用。最高速度は、152km/h。撮影車(ワタクシの愛車)は、吸排気系、電装系のチューンにより、82psを発生。(ボッシュシャシダイナモ計測)臓モノが丸見えなので、メンテナンス性はすこぶる良い。

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↑現行「トゥインゴ」のエンジンは「D4F」型。直列4気筒SOHC16バルブ1148cc。最高出力75ps(56kW)/5500rpm、最大トルク10.9kg・m(107N・m)/4250rpm。電子制御式マルチポイントインジェクションを採用。最高速度は170km/h。宝飾は相変わらずないエンジンであるが、見栄えは良くなった。

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↑「トゥインゴGT」のエンジンは「D4Ft」型。直列4気筒SOHC16バルブターボ1148cc。最高出力100ps(74kW)/5500rpm、最大トルク14.8kg・m(145N・m)/3000rpm。電子制御式マルチポイントインジェクションを採用。4500rpmでは、トルクを増大させる「オーバーブースト」機能を備える。最高速度は、200km/h強。放熱性向上のため、樹脂カバーは外され、どこか懐かしい眺め。

■脚回りは、剛性感がアップ。ブレーキ性能も向上■

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↑初代は、「145/70R13」という今更軽自動車でもないサイズを履いていたが、写真のホイール&タイヤは2インチアップのノンオリジナル。(こちらの話題はココで紹介。)片押しのブレーキキャリパーは結構大きなものを採用しているが、現在は、エンジンパワーにブレーキが負けている。

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↑「トゥインゴ」は鉄チンに樹脂キャップの組み合わせ。「175/65R14」サイズはこのクルマにはちょうどいい感じ。ブレーキはフロント「ベンチレーテッドディスク」、リア「ドラム(リーディングトレーディング)」。

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↑「トゥインゴGT」には専用のアルミホイールが装備される。タイヤサイズは「185/55R15」。ブレーキはフロント「ベンチレーテッドディスク」、リア「ドラム(リーディングトレーディング)」。ブレーキフィールは上々で、踏力に比例して制動が増すもので、カックンブレーキではない。リアはドラム式だが、かなり攻め込んでも、根を上げることがないタフな設計である。その代償に、ブレーキダストはハンパな量ではないが・・・。

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↑「トゥインゴGT」には専用のマフラーが装備される。奥には遮熱板が配され、設計に手抜きは皆無。アイドリングは大変静かであるが、回すと勇ましい。これも、いいスパイスになる。100km/h巡航時は3050rpmも回るので、ややうるさい。まあ、トルクバンドに乗っているので即加速も可能ですが・・・。

ルノー「トゥインゴ」徹底研究Vol,1 http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09

ルノー「トゥインゴ」徹底研究Vol,2 http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2010-10-12

ルノー「トゥインゴ」徹底研究Vol,3 http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2010-10-13

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